Linear Algebra II
Undergraduate course, Juntendo University, Department of Health Data Science, 2023
2023年度後期の線形代数学IIの講義ページです。
講義の概要
この講義では、春学期に実施した線形代数学Iおよび線形代数学(基礎)の内容を踏まえて、データサイエンスに必要な線形代数をより深く学びます。 まずは、春学期に学んだ行列式や固有値固有ベクトルについて理論を $n$ 次元に拡張します。新たな概念として線形写像と線形部分空間について学びます。 そのあと、データサイエンスで頻出する直交行列と実対称行列の2次形式について学びます。 最後に統計への線形代数の応用として、最小二乗法、主成分分析、行列とグラフ・ネットワーク、さらに行列の次元削減を扱います。
線形代数学IIを学ぶにあたって
線形代数学IIでは、線形代数学Iの内容と線形代数学(基礎)について十分な理解をしていることが必要です。前期の授業では、ベクトルと行列の導入を2次・3次行列を用いて行いました。データサイエンスでは、これらの内容をより一般的な行列へと拡張する必要があります。行列の演算や、連立1次方程式の解法、逆行列の性質、2次行列・3次行列の行列式、2次行列の固有値・固有ベクトルについて十分に理解したうえで臨んでください。
授業の評価・評定
- 中間テスト(50%)・期末テスト(50%)で評価し、合計が60%を超えることを単位認定の条件とします。
- 成績評価は、S: 90% / A: 80% / B: 70% / C: 60%によって決定します。
- 2回のテストで60%に満たない学生に対してのみ、授業において課す課題を最大20%の加点とすることができます。ただし、これによって60%を超えた場合には、評定はC評価となります。
- 注意:学期末テストを受けるためには、講義に対する10回以上の出席が必要です。
扱う内容
- 写像の導入と線形写像の定義と諸性質
- $n$ 次の行列式の定義と性質
- $n$ 次の行列の固有値と固有ベクトル
- 線形部分空間の諸性質
- 内積と直交行列と直交補空間
- 実対称行列と2次形式
- 最小二乗法(Least Square Methods)
- 主成分分析(Principal Component Analysis)
- ネットワーク分析(Network Analysis)
- 次元削減(Dimension Reduction)