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線形代数学 I / 基礎 / II

線形代数の授業では、データサイエンスの基礎である行列の取り扱いや、その計算方法について取り扱います。線形代数が扱うことのできる範囲は、非常に広範囲であり理論も複雑ですが、この授業の主眼はデータサイエンスにおいて必要となる線形代数学を身につけ、データサイエンスで用いられる手法との繋がりを理解することです。

線形代数学は、春学期に2コマ(4単位)と、秋学期に1コマ(2単位)の年間3コマの授業です。春学期の授業では、ベクトルと行列の概念を学び、そのあとで連立1次方程式を扱います。その後、行列式の概念と、固有値・固有ベクトルについて学びます。春学期の授業の目標は、線形代数で利用する計算問題をきちんと解けるようになることです。そのため、授業は講義の割合を少なく、演習の割合を長く構成してあります。

(春学期) 成績評価について

大学における学習要覧の規定により、期末試験の受験は10回以上の出席が必要である。ただし、授業は対面+オンラインで実施するため、いずれかで出席し、出席コードを入力すれば良い(出席コードの入力ができなかったなどの理由については、一切これを受け付けない)。

成績評価は、中間試験を40%、学期末試験を60%の割合で合計100点で評価し、60点以上が取れていれば合格とする。ただし、学期末試験で85%以上の得点取った場合においては、合計点が60点に満たない場合でもC判定とはなるが合格とする(学期末試験が中間試験の範囲も包括するため)。成績評価は、学則に則り、90点以上をS、80点以上をA、70点以上をB、60点以上をCとして評価を行う。

コースシラバス(春学期)

ベクトルと行列

  1. コースイントロダクション

    • 講義全体の概要
    • 評価方法
    • 使用ツール(ChatGPT, Claude, Google Colab)の紹介
    • 線形代数学の意義
    • 現代応用事例の提示
  2. ベクトルの定義と基本操作①

    • 実ベクトルの定義
    • 実ベクトルの表し方
    • 実ベクトルの和
    • 実ベクトルのスカラー倍の演算
    • 実ベクトルの和とスカラー倍の幾何学的意味
  3. ベクトルの基本操作②と内積の導入

    • 実ベクトルのノルムの定義
    • 実ベクトルの内積の定義
    • 実ベクトルの内積とcosの関係
    • 実ベクトルの内積の性質
    • 実ベクトルの射影の定義
    • 実ベクトルの射影の性質
    • 実ベクトルの内積の幾何学的解釈(角度、射影)
  4. 行列の定義・行列の和・行列のスカラー倍)

    • 行列の定義
    • 行列の表記
    • 行列の和の計算
    • 行列のスカラー倍
    • 行列とベクトルの関係性の確認(ベクトルを列に並べると行列になる)
  5. 行列の積

    • 行列積の定義
    • 行列の積の計算方法
    • 行列の積の注意点 (AB と BAは異なるなど)
    • 逆行列の定義
    • 2次の行列の逆行列の求め方
    • 2次行列に対する ケーリ・ハミルトンの定理
  6. データサイエンスに必要な行列

    • 単位行列とその性質
    • 転置行列とその性質
    • 対称行列とその性質
  7. データと行列の関係

    • データの平均
    • データの偏差
    • データの分散
    • 1次元データをベクトルと見て、平均と分散計算をベクトルを用いて行う
    • ベクトルを用いたデータの平均
    • ベクトルを用いたデータの偏差
    • ベクトルを用いたデータの分散
  8. データと行列の関係

    • データの共分散
    • データの相関係数
    • 2次元データを行列と見て、共分散と相関係数の計算をベクトルと行列を用いて行う
    • 行列とベクトルを用いた共分散
    • 行列とベクトルを用いた相関係数

連立1次方程式と逆行列

  1. 連立一次方程式の表現と解法の基礎

    • 連立方程式とは?(高校の復習)
    • 連立方程式の行列表現と、拡大係数行列
    • 連立方程式の解法
    • 連立方程式の実例
    • 2元連立1次方程式、3元1次方程式の幾何学的解釈
  2. ガウスの消去法と解の探索

    • 連立方程式の行列表現と、拡大係数行列(復習)
    • 行列の基本変形
    • ガウスの消去法による連立方程式の解法
    • ガウスの消去法と連立方程式の消去法の対応づけ
    • 実例を通した計算方法の学習
  3. ランクの概念とその計算

    • 階段行列の定義
    • 簡約階段行列の定義
    • 階段行列と簡約階段行列の例
    • 行基本変形による簡約階段行列の導出方法
    • 行列のランクの定義(階段行列を用いた定義)
    • 行列のランクの計算
    • 実例通した行列のランク計算
  4. 連立方程式の解の種類

    • 連立1次方程式の解の種類
    • 連立1次方程式の解がただ1つに定まる場合の例
    • 連立1次方程式の解が無数に存在する場合の例
    • 連立1次方程式の解が無数に存在しない場合の例
    • 実例を通した解のパターン分け
  5. 連立方程式の解の存在条件

    • 行列のランクと拡大係数行列の関係
    • 実例を通した連立1次方程式の解の判別と解の求め方
  6. 逆行列の概念と存在条件

    • 逆行列の定義
    • 逆行列の性質
    • 逆行列を求めることは、複数の連立方程式を同時に解くということに対応する。
    • 逆行列と行列のランクの関係
    • ガウスの消去法による逆行列の計算方法
  7. 演習

  8. 演習

  9. 演習

  10. 中間試験

行列式

  1. 行列式の定義と基本性質

    • 行列式とは?
    • 2次・3次の行列式の定義
    • 2次・3次行列での単位行列に対する行列式
    • 2次・3次行列での行列式の多重線形性
    • 2次・3次行列での行列式の交代性
    • 2次・3次行列での行列の積の行列式の性質
    • 2次・3次行列での逆行列の存在と行列式の関係
    • google colab で 1次、2次、3次の行列式を計算する
    • 演習問題
  2. 還元定理と余因子展開による行列式の計算

    • 還元定理の定義
    • 余因子の定義
    • 余因子展開の定義
    • 還元定理、余因子展開で行列式の次数を下げる
    • 2次・3次行列に対する還元定理による行列式の計算
    • 2次・3次行列に対する余因子展開による行列式の計算
    • 基本変形から還元定理が使える形に行列式を変形する
    • google colab で 2次、3次の行列式を還元定理と余因子展開から計算する
    • 演習問題
  3. 演習

固有値と固有ベクトル

  1. ベクトルの1次独立

    • ベクトルの1次結合とは
    • ベクトルの1次独立とは
    • ベクトルの1次独立の判定(ガウスの消去法)
    • ベクトルの1次独立と逆行列の存在
  2. 固有値・固有ベクトル

    • 固有値・固有ベクトルの定義
    • 固有多項式と特性方程式の定義
    • 特性方程式による固有値と固有ベクトルの計算
    • 固有値の総和とトレース
    • 固有値の積と行列式
  3. 特性方程式と対角化

    • 行列の対角化の定義
    • 対角化は可能であるための条件
    • 対角化の手順と計算方法
    • 2次・3次行列の対角化の具体例
  4. シュミットの直交化法

    • 直交化とは何か?
    • シュミットの直交化法
    • シュミットの直交化の具体例
  5. 対称行列と直交行列による対角化

    • 対称行列の定義
    • 対称行列の固有値が実数であること
    • 対称行列の異なる固有値に対する固有ベクトルの直交性
    • 直交行列の定義
    • 対称行列の直交行列による対角化とその手順
    • スペクトル分解
  6. 演習

  7. 演習

  8. 演習

  9. 学期末試験